さんかくの部屋

アニメ、ゲーム、ミステリ感想、二次創作多めの雑多ブログです。最近は、まどか☆マギカ、マギアレコードばっかりですがよろしくです。

【雑記】推理小説あるいはトリック考

 

こんにちは、小生です、いやはやオフの世界が忙しくて昔風でいえばリア充(今でも言うのか?)になってました。

マギレコやら叛逆の物語(パチスロ)は相変わらず合間合間に楽しんでますが、ブログに書く時間もそこにあてているという感じです(苦笑)

 

さてさて書きたいことがたくさんあると言いながらもそれは脇において、今回は久々に「名探偵ポアロ」(BBC)を観たのでそこからいろいろと想起した推理小説について思った事を徒然書きます。ただ好き勝手書いているので、許してやってください。それでは読んでやるという方よろしくです。

 

推理小説といえば国内外問わずそれはもうものすごい数の作品があると思います。思いますというのは、小生も正確にはわからないからです。ただ個人的には「シャーロック・ホームズ」や「明智探偵」がいち早く想起されるのは、環境(学校)の影響でしょう。(これは個々人それぞれ違うと思うのですが)また、その中でも聖書の次に愛読者が多いとされる「ホームズ」は別格でしょう。たくさん読まれている、たくさんの人に知られているという点で。ただ、トリックの優劣などを書くつもりはありませんので、ご了承ください。

 

推理小説には探偵重視と作品重視の作品で大きく分かれていると思います。例えば、エルキュール・ポワロ、シャーロック・ホームズ、ブラウン神父、ミス・マープル金田一耕助明智小五郎等々、探偵が独り歩きをしている様な個性豊かで魅力的な人物が登場する作品だったり、または一度限りの登場でシリーズ化するわけではない作品重視の

小説(イーデン・フィルポッツの作品等々)など。(もちろんこちらもトリックの優劣の競いではなく、作品にシリーズとして探偵が登場して確立されているか否かということです。)

 

で、推理小説といっても古典だけとは限らないので、西村京太郎の電車シリーズを愛読しているサラリーマンもいたでしょう。だがここで小生はあえて原点回帰で特に海外の古典推理小説を読んで欲しいと思うのです。ひとつの探偵にはまり深く読む前に。

 

そして「ノックスの十戒」「ヴァン・ダインの二十則」という推理小説のルールを読むと面白いと思います。これらは推理小説を書く上で定めたルールですが別に議会に通したとか、法律的拘束力があるわけでもなく、当時の推理小説家が提唱したものです。だが当時アガサ・クリスティーエラリー・クイーンが活躍していた時代のものですので、かなり内容は興味深い。今では暗黙のルールとして使われていることが多いのです。

例えば、ノックスの十戒では、

1.犯人は物語の始めに登場していなければならない

2.探偵方法に超自然能力を用いてはならない

3.犯行現場に秘密の抜け穴・通路が2つ以上あってはならない

などなど

 

ヴァン・ダインの二十則では

1.事件の謎を解く手がかりは、すべて明白に記述されていなくてはならない

2.作中の人物が仕掛けるトリック以外に、作者が読者をペテンにかけるような記述をしてはいけない

3・不必要なラブロマンスを付け加えて知的な物語の展開を混乱させてはいけない

4.探偵自身、あるいは捜査員の一人が突然犯人に急変してはいけない

などなど

 

読んでみると非常に興味深いです。そこからヴァン・ダインのファイロヴァンス探偵の活躍するシリーズや、ロナルド・ノックスの「陸橋殺人事件」を読んで見ると、確かにルールに乗っ取って苦労して書いているのを感じて面白いです。上記のルールに乗っ取った推理小説は確かにチェスの様に知的で頭脳戦とでもいうようにスリリングで刺激があって面白い。また城、邸宅、執事、メイド、美しい庭園など事件をどこか重厚な現実から離れた抽象的な出来事に仕上げる文化の存在も忘れてはいけないと思います。密室殺人は、当時の日本の家屋だとまず困難で。襖や障子をスパーン!と開けられたら密室も何もあったもんじゃなく。これをうまいこと作り上げたのが横溝正史の「本陣殺人事件」ですね!いやはや、あの日本家屋でこうやって密室の舞台を作り上げるなんて・・・と読んだ当時は驚きと同時に作者に対する敬意も生まれました。

 

小生の嗜好ですが、推理小説はやはり西洋の洋館、名探偵、豪奢な場所での種明かしというものが存在しているものが好きです。現代により近い舞台となると、刑法やら警察法やらを考えてしまい、それどころじゃない感じがして(笑)

 

そしてスマホやらネットが当たり前の時代、なんでもありな時代を背景に作品を書くとなると、もうトリックは何倍にも膨れ上がっていて手に負えないのではないかと思います。犯人をツイッターで拡散したり、ドローンを使ったり、ロボットを使ったり。不自由だからこそトリックが生まれたのであって、便利な時代になるとトリックでもなんでもなくなるのではないかと。うーん…ただ挑戦してみる価値はあるかもです。ちょうどSFと推理小説の融合した作品の様に、SF前提で推理小説を完成させれば面白いかもしれません。

 

と、ちと話はずれましたが、先ほどのルールに抵触しつつ傑作といわれている作品がありますよね、それがアガサ・クリスティーの「アクロイド殺し」です。トリック自体が奇抜という訳ではありませんが、それでも「おっ」と声を出して驚くくらい小生はびっくりしました。アガサ女史の作品は全て読みやすいうえに面白い、難解な言葉を嬉々として多用する作品はあまり好きになれないが、アガサ女史の作品はそれが無いのにトリックが秀逸なので尊敬に値します。

 

皆さんもぜひ、何か読みたいなあと思ったら、推理小説おすすめですよ。

 

ではでは読んでくれてありがとさんです!