さんかくの部屋

アニメ、ゲーム、ミステリ感想、二次創作多めの雑多ブログです。最近は、まどか☆マギカ、マギアレコードばっかりですがよろしくです。

【※ネタばれ有り】映画『Hotel』【感想】

こんばんは、小生です。

今回は、小生が今まで見た映画の中で「は?」「なにこれ?」と茫然とした作品を紹介します。

 

Hotel』(2004年製作) 監督:ジェシカ・ハウスナー 

              製作国:オーストリア・ドイツ 

                                             ジャンル:サスペンス・スリラー

                                             上映時間 74分

             その他:2004年カンヌ映画祭「ある視点部門」出品

 

なぜこの作品を?と思う方もいるでしょうが、すごいからです。何がすごいって、この作品を観たのはもう3年ほど前なのですが、未だに何かのはずみで「ああ、そういえばあの映画の方がひどかったなあ」とか「監督と会って喋れるなら、あのラストの意味が知りたい!」などと思ってしまう。それくらい引きずる映画だからです。

 

まあ、単純に小生の中では一番「なにこれ?」といいたい作品ですが。

 

一番紹介したい作品でもあります(おいw)

 

ではではいつも通りネタばれありですので、なんでもばっちこいな方はよろしくです。

 

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まずこの映画は、ホテルで働き始めた女性が主役(?)です。彼女の視点で物語は始まります。

前に働いていた女性従業員が一人失踪したらしいこと。ホテルは山奥にあり、森が茂っていて夜はかなり不気味。そして森には何やら魔女の伝説がある。同僚はどこか冷たく、主人公が大事に身に着けているネックレスをやたら欲しがる。失踪した女性の部屋で眼鏡をみつけそれをかける主人公…。とにかく思わせぶりなシーン満載です!

 

作品全体がひどく静かで淡々と物語は進んでいきます。アメリカ映画の様に台詞で説明は少なく、見て感じろ!的なノリで、観ている方が必死に解釈する感じ。それでも不気味な雰囲気を醸し出すあたりはうまいなとは思ってたんですが‥‥。

 

開始して1時間経過した所で、主人公、一切失踪した女性のことを探すとかはしてません。不審に思い始めるくらいです。そして夜、ホテルの非常口(?)が開いており、主人公は何故かそこを閉めるのではなく、そこから外に出ます。外は真っ暗、主人公はそのまま歩いていき、姿が消えていったところで悲鳴。暗転…。

 

え・・・

まさかこれで・・・おわり?

 

何も始まってないのに!

焦りながらももしかしたらまた話が始まるのでは、と淡い期待を抱いてましたが、そのままクレジットが流れENDでした。

 

ポカーンでした。そして何だったんだ今のは!と怒ったり脱力したり。

 

まあ、この作品が「ある視点部門」出品ということから、小生が思うには

 

『主人公視点で始まり、そしてそのまま終わる斬新な作品を目指した』のではないかと。

 

つまりはまあ、例えば金田一耕助シリーズなどの推理映画では、被害者が亡くなっても事件を解くまで映画は続きますよね。これがこの映画では被害者(つまり主人公だと思ってたが被害者)が何らかしらの事件(あるいは人外のものに襲われて)に巻き込まれ、死亡した時点で終了したと。この映画を観ている人の視点もこの主人公(被害者)に合わせられ、彼女が死んだらもうそれで終わり、今までの謎や伏線も被害者は見ることもできないし、全貌を解くことができない。そういう視点に立たせた実験的な映画なのではと思いました。

 

いや、だがしかし…頭の固い小生は納得できませんでした。

 

変な話前述の金田一耕助シリーズ、例え金田一が怪我したり、途中で推理を辞めたとしても、誰かの視点で物語は進みます。観客は神の視点で映画を観ている状態です。そんな視点に対してメスをいれた革新的な映画…だと思えるのですが、しかし納得できない、時間が短すぎて(そこか)!そして謎が気になって仕方がない!

 

せめて本編ではなくていいから、特別編で解答は欲しかったなあと。

 

そしてDVDのパッケージがめちゃくちゃ面白そうなのがいけないんだと思います(笑)

まあこれは観た人はわかってくれると思うのですが…。

 

まあ、面白い映画ではなく、なんとなくモヤモヤする。すっきりしない映画が観たいと思ったら、おすすめかもしれません(何)

 

まあ文句はいいつつも、一番気にかかる映画ですから、ある意味すごい作品&監督ですね!

 

ではでは、この辺で、次回はまたマギレコについて書きます!