さんかくの部屋

アニメ、ゲーム、ミステリ感想、二次創作多めの雑多ブログです。最近は、まどか☆マギカ、マギアレコードばっかりですがよろしくです。

同じものを見ても感じても心に引き起こされる何かが違うということ

どうもこんばんはです。
そろそろ年末に差しかかり、クリスマス、正月とイベントも重なりますが、皆さんいかがでしょうかねえ。
ほんと人によって様々だと思います。イベントを楽しみにしていたり、あるいはイベント絡みの仕事でやる気を出したり、その逆で多忙のあまりむしろクリスマスツリーを見てげんなりしたり、なんらかの体験によって悲しい記憶を思い出したりその他色々・・・本当に世界の本の数以上にいろんな想いがあるんだろうなとしみじみ思います。小生がこんな風に感じるようになったのは、まあ年齢のせいもあるでしょうけど、「人はみかけによらない」と痛感した経験からです。辛い経験は誰にもあります、ほんとこれだけは比べようもないもので。でも特に身内(あるいは大切な人)を失うという経験は辛いですね。小生も詳細は省きますが既に経験済みで、言葉で語ると陳腐ですが「身が引き裂かれる想い」です。今でもそうですが、もっとひどい時期に「あっ」と気付かされた出来事がありました。それはちょうど仕事絡みの講習会で他業種の方々とテーブルを共にした時のこと、互いのライフプランを語り合うという時間があったのです。

この全く知らない他人に己のライフプランを語り聞かせるというのは、結構面白い反面恥ずかしいものです。特に小生の様などこか好奇心で生きてきて、社会的には一見普通でも実はオタクという人間には(苦笑)。まあ小生の夢はカッコイイオタクになることですが(・・・まだまだです)とにかく、今まで生きてきた年齢をグラフにして上げ下げを書くわけですね。その際に結婚やら転職やら書きこむのですが、小生は生憎独身で(心底どうでもいい)、書くことといえば転職の事や身内との離別でした。そして今後どう生きたいか…まあこのくらいの大人になると「自分の勝手だろ」と思いますが、講習なのでいたしかなたく。その時ちょうど横には小生よりは2、3歳若い(実際はかなり若く見えました)整った顔で静かな雰囲気という以外特に印象的ではなかった女性がおりました。しばらく一緒に講習を受けているうちに、この女性が普通よりもかなり「無口」な方だということに気付き興味を持ちました。ほんと、コミュ力×3とか言われている時代に、小生の憧れの昭和の無口なカッコイイ親父みたいな女性(小生の中では褒め言葉なのですが気を悪くされた女性の方いたらごめんなさい)がいてまるで学生の様に「おおかっけえ・・・!」と内心叫んでました。とにかく媚びないんですよ!小生職種のせいか、ある出来事である人にムッ、ときても、後々この人にまた調整頼むことがあるしなとか考えて、柔らかい物言いをすることが多く、これがストレスになるのですが、この女性はそんなこと気にしないように潔く自分の考えをスパッと言い切り、決して無駄に笑わない!ほんと痺れました。で、この女性がライフプランを語る番になったとき、そのグラフが綺麗なほど一直線で凸凹がないんですよ。ほんと淡々とした印象でしたが、そこで現在から数年前ほどを指差して、小生の方を見ながら「○○さんと一緒で私もこの時期に親を亡くしておりまして」と淡々と語り始めました。しかも「二人とも介護して看取りました」と淡々と付け加えて。どんな状況でそうなったかまでは語りませんでしたが、あの若さで両親とも介護して看取ったという事実に小生は心打たれました、それは衝撃でもあり、そしてもしかしたら悲しみを共有できる人にようやく出会えたという気持ちもあったかもしれません。でも更に心打たれたのはこの女性のその後のグラフも一直線の訳が「とにかく生きていく…だけです」と……もう、言葉になりませんでした。一人っ子だったのか、兄弟がいたのかなど今となっては聞けませんが、とにかく心が痛かったです。立ち直れなくても時や仕事はやってくる、きっと彼女は立ち直る余裕も無いまま人生を戦っていたのではないかと思います。どれだけの悲しみの中、必死で立っていたのだろうと。たまに辛さを乗り越えるために結婚とか恋人を作れとか安易なアドバイスを言う方がおりますが、本当に辛い時、忘れるのではなくそれを乗り越えるためにはとりあえず「誰か」という考えはちょっと違うのではないかと思います。自分自身を救うのは「己」とそして周囲の温かい「想い」ではないかと。小生は彼女を見て、救いを「誰か」に求めている自分自身が恥ずかしくなり、今でもおかげで頑張れてます。あの時彼女に出会えてよかったとしみじみ思います。残念なことに会ったのはあれきりですが。

それ以来、人はみかけによらないし、また想像もつかない人生を送っているんだとしみじみ思うようになりました。その延長からか、クリスマスや正月などどちらかといえば、家族や友人、恋人等々複数で楽しみがちなイベントを見ると、あの女性はどうしているかなと時折考えます。実は今日もそうでして、仕事の帰り道イルミネーションを見て、綺麗だなあと思うと同時に彼女の事を思い出しふと物悲しくなりまして、このような長文になりました。いやはや読んでくれてありがとうございます。きっといろんな想いがイルミネーションや、綺麗な風景の中交錯すると思います。同じものを見ても引き起こされる想いは違うと思いますが、ほんの少しでも眼前の風景や光景を「綺麗」と感じることができれば想いは共有され、わずかでも心穏やかに過ごせると思います。疲れ切った社会人や学生さん、その他いろいろな方、年末に向けてどうにか乗り切っていきましょう。ではでは。

なんだか超いい人ッぽい文ですが、乱心したということで見逃してください(ぺこり)